店舗工事の様子

この画像は、私の会社がCaratの姉妹店の南風を新規出店する時に店舗の工事をしている時の様子です。

この工事の段階では、壁がコンクリートむき出しの状態で、床もまだ完成していません。

いわゆる、基礎工事の段階です。

ここから1カ月程度の期間をかけて、新規出店に至るという訳ですが、理容室や美容室は、店舗工事が終われば出店できるというものではありません。

今回は、理容室や美容室を出店するために必要な事を解説します。

これから、サロン経営を始める予定の方には参考になるかと思います。

 

内装工事の様子

まずは、店舗の工事について解説します。

この画像は、職人さんが床と天井に使用する木材を選別している様子ですが、こういった内装工事は、店のイメージを左右する大切な工事ですね。

内装工事は、お店を出店する時に、誰もが一番こだわりたくなる場所です。

しっかりとお金をかけて、おしゃれな店を作りたい気持ちになるのですが、店の工事は内装工事だけではありません。

実は、ここで見落としてはいけないポイントがあります。

 

水周りの工事の様子

この画像は、お客様のカットをしたりする施術面に隣接するシャンプー台の基礎工事をしている様子です。

水道工事を伴う工事を、水周りの工事と呼ぶのですが、私たちの業界では、このような水周りの工事に多額の費用が必要になります。

給排水やガスの排管の工事は、工事が複雑な上に、理美容室は高水圧を必要とします。

店舗の立地条件によっては、水圧が低くて既存の温水器やボイラーでは十分な水圧を確保できない場合があります。

十分な水圧を得られない物件の場合は、水圧を加圧するために加圧用のポンプを設置しなければいけませんが、これは工事が始まってみないとわからない場合もあります。

また、私たちは、シャンプーや洗濯などで大量の水と湯を使う業界です。

特に冬場は、大量のお湯を同時に使う場面が多くなるので、大きなボイラーや給湯器も必要になるのですが、ここの予算をケチってしまうと、とんでもない事になります。

特に理容室の場合は、シャンプーの設備が美容室よりも多く必要になるので、水道工事の費用が高くなる傾向があります。

実はこの工事の時も、途中で加圧ポンプが必要になって工程の変更と予算の見直しが必要になりました。

「お店の繁忙時に洗濯機を使用すると、シャンプーの水圧が弱くなってしまう」なんていう事は、よく聞く話です。

水周りの工事には、余裕を持った設計と予算計画を心掛ける事が大切です。

 

玄関の工事の様子

そしてこれは、店舗の玄関の工事をしている様子です。

建設業者の人は、「ファザードの工事」と呼んでいます。

玄関の部分は「店の顔」になる場所なので、おしゃれに造作をする事が大切です。

しかし最近では、玄関のセキュリティーにも十分に配慮する必要があります。

おしゃれなガラス張りのお店は、店舗の中が良く見えるので開放的で良いのですが、セキュリティーには問題があります。

閉店後の為に、外側にシャッターを設置しておくことが好ましいです。

また、木製やガラス製のドアは、上品で見た目は良いのですが、いくらセキュリティーの効果がある鍵を採用しても、簡単にドア本体を壊されてしまいます。

きれいで新しいお店は、ドロボーに目を付けられやすくなります。

「店舗荒らしに合って、お店の中を壊されてしまった」

これも、よく聞く話です。

セキュリティーの対策をしっかりとしておかないと、かえって高くついてしまう場合もあります。

保健所の中の様子

理容室や美容室の開業に向けて必要な事は、店舗の工事だけではありません。

お店を開業する地域を管轄する保健所に、「開業の届け出」を申請する必要があります。

名古屋市の場合は、区役所の「環境衛生課」が窓口になっています。

「開業の届け出」の申請には、店舗の設計図と届け出の書類が必要です。

届け出の書類には、就労する従業員の人数や、従業員の生年月日と国家資格の有無なども記載する必要があります。

また、この届け出を申請すると、保健所の職員が完成した店舗に検査に来ます。

その時に、完成した店が国の基準に適合していないと、改良工事の指示が出されます。

この業界は、すべての基準をクリアしないと開業をすることはできません。

店舗の工事のスケジュールに合わせて、計画的に届け出をする必要があります。

ちなみに名古屋市の場合は、保健所への開業の届け出をするには、16000円の費用が必要です。

「開店日が決まているのに、保健所の許可が出ていない」なんていう事がないように、余裕を持ったスケジュールをたてる必要があります。

 

開業に必要な書類

それと、「開業届けの申請」には国家資格(理容師免許か美容師免許)が必要ですが、一人でも理容師や美容師を雇う場合は、国家資格とは別に、管理理容師か管理美容師の資格が必要です。

管理理容師や管理美容師の資格は、夫婦でお店を経営する場合でも必要です。

この資格は、役所に行けばすぐに取得できる物ではありません。

国家資格を取ってから、一定以上の年数を経過していて、年に二回実施される講習に参加しないと取得できません。

「夫婦で経営するから国家資格だけで十分と思ってた」なんてことにならないように、あらかじめ準備をしておくことが必要です。

法務局

お店を「個人事業主」として開業する場合は、保健所への届け出が完了して、検査をパスすれば開店できます。

しかし、法人として店舗を開業する場合は、保健所とは別に、法務局にも届け出が必要です。

法務局に、この届け出をするには、あらかじめ行政書士に依頼をして、謄本の届け出の書類を作成してもらう必要があります。

既に、法人登記が完了している場合でも、新たに支店を出店するには、再登記の届出をしなければいけません。

実は私は、ギリギリまでこれを知らなかったので結構慌てました(苦笑)。

ちなみにこの届け出には、費用が60000円と、行政書士への報酬がかかりました。

あまりにも高額なので、びっくりしました。

 

以上が、理美容室を出店するのに必要な事です。

想像以上に大変なのが、お分かりいただけたと思います。

私は、この業界は非常にやりがいのあるシゴトだと思っています。

これから、サロンオーナーになりたいとお考えの方は、どうか余裕を持ったスケジュールを立てて素敵な店を出店してください。