上の画像は、髪が傷んでしまったスタッフに適切なメニューをするための準備をしている様子です。
画像のモデルは女性ですが、男性の場合もサービスの内容は同じですから男性の方も参考にしてください。
また、Caratでパーマやヘアカラーをした方は、3週間以内に来店していただければ、このサービスを無料で受ける事ができます。
まず、ヘアトリートメントやリンスについての解説をします。
まず最初に、「ヘア・トリートメントとは何か?」についての説明をいたします。
皆様は自宅で、シャンプーをした後に、リンスかトリートメント、もしくはコンディショナーの3種類のどれかを使っていると思います。
これらのものを、一般的にヘアケア用品と呼ばれています。
それぞれ3種類の違いを、分かりやすく説明をすると、以下の2点になります。
- リンスとは、含まれる有効成分が、髪の表面をコーティングすることによって、髪を損傷から保護しようとするものです。この性質を付着性といいます。
- トリートメントとは、含まれる有効成分が、髪の内部に浸透することによって、髪の損傷を回復させようとするものです。この性質を吸着性といいます。
お分かりいただけましたか?
リンスと、トリートメントは、性質が違うのです。
もっと簡単に説明すると、リンスは髪の表面に付着するもので、トリートメントは髪の内部に浸透するものです。
また、コンディショナーについては、明確には定義は無いようです。
だから、メーカーごとに表記の方法は違うようです。
それでは、Caratで行うサービスについて、画像を使って詳しく解説します。
ヘアケア用の商品について、理解をしていただけたでしょうか?
次は、ヘアサロンで行うサービスについて説明します。
まずサロンでは、サービスを開始する前に毛髪の状態を見ます。
上の画像のモデルは、約1カ月前にヘアカラーをしています。
髪の根元の部分は、自毛なので黒色ですが、中間から毛先の部分は、ヘアカラーによって茶色に染まっています。
これは、よく皆様が「プリン」と呼んでいる状態です。
このようにヘアカラーをした髪を、既染毛(きそんもう)といいます。
今度は、ヘアカラーで染まっている既染毛の部分をじっくりと観察します。
水分が少なくなって、髪が乾燥しているのが画像でお分かりいただけると思います。
これは、度重なるヘアカラーによって、髪の保水能力が失われた状態です。
一般的に「髪が傷んでいる」という状態です。
この様に傷んでしまった髪を、損傷毛(そんしょうもう)といいます。
よって、この場合は既染毛が損傷毛になっているということになります。
今回は、この損傷毛に必要な処置をします。
まず最初にシャンプーをして、頭皮や髪に付着した汚れや整髪料などを取り除きます。
こういう場合は、後に使うヘアケア用品の有効成分が髪に浸透しやすくなるように、洗浄力の高いシャンプーを使います。
これは、髪に必要な処置を行う前の作業なので、この段階ではリンスを使いません。
これは、髪をきれいに洗った後にタオルで水分を拭いている様子です。
この時、タオルで髪を拭く時にもコツがあります。
それは、髪に摩擦を与えないようにふき取る事です。
髪に摩擦を与えると傷みが進行してしまうので、両手で持ったタオルで毛先をたたくようにして水分をふき取ります。
些細な事に思えるでしょうが、これはとても大切な事なので皆さんも自宅で髪を乾かす時には注意してくださいね。
また、乾かし具合ですが、髪に水分が3割り程度残るようにします。
なぜなら、髪に若干の水分が残っている方が作業がしやすくなり、有効成分も髪に浸透しやすくなるからです。
今回は、Caratで一般的に使用している商品を使います。
上の画像でスタッフが紹介していますが、理美容店の業務用として使われています。
海藻の成分が入っていて香りも良く、補水効果が高いという性質があります。
これは、先程のトリートメントを髪に塗布している様子ですが、髪の傷みによる影響は、毛先の部分に顕著に現れます。
なぜなら短期間の間にパーマを繰り返したりヘアカラーを定期的に行っている場合は、毛先の部分に最も負担がかかるからです。
毛先の部分は枝毛や脱色、切れ毛などの症状が出やすいので、毛先を重点的に塗布します。
髪が長い人の場合は、上の画像の様にブロッキングをして塗布します。
塗布が終わったら、髪全体に行き渡るように丁寧にコーミング(クシを使用して髪をとく事)します。
このコーミングをすることによって、耳のまわりや襟足などの髪にも確実に塗ることができます。
上の画像は塗布が全て完了した様子です。
髪に光沢があるように見えますが、これからが本番なのです。
この段階では塗布しただけなので、髪の表面に付着しているだけの状態です。
このようなメニューでは、髪の補修に必要な成分を、どれだけ髪の内部に浸透させるかが大切です。
それが、これからの作業になります。
髪の毛の表面には、キューティクルという組織があります。
そのキューティクルの内側あるコルテックスという組織に、髪の補修に必要な成分を浸透させる必要があります。
しかし、コルテックスに有効成分を効率よく浸透させるのは難しいのです。
Caratでは、超音波で発生させた高温のミストを使って髪に浸透させます。
温かいミストで髪を温めると、水分と温度の上昇によって髪の毛が膨潤します。
その結果、キューティクルも膨張するので、キューティクルの組織に隙間が発生します。
その隙間から、補修成分を浸透させるのが目的です。
上の画像が、その作業をしている様子です。
皆様が自宅で行う場合は、入浴中がおすすめです。
お風呂の蒸気がこれと似たような環境を作るので、トリートメントをつけっぱなしにして入浴すると効果が高くなります。
これは、約10分間が経過して、ヘアキャップを外した様子です。
スチームミストを使って作業をしたので髪がかなり艶やかになっています。
写真では分かりにくいですが、頭から湯気がたくさん出ています。
通常は、この後リンシング(お湯を使用してお流しをする事)をして終了です。
今回は特別に、さらに毛先のケアをしてみたいと思います。
先ほどの使用した物は、「髪の補水」が主な目的でしたが、今度は「髪の酸化ダメージを補修する」のが目的の物を使います。
この商品には、コラーゲンが含まれています。
今回の作業の目的は、枝毛の進行を予防する事です。
このトリートメントは、鮮度を保つために、一回分ずつ小分けしてあります。
Caratでは、髪質や損傷の状態によって適切な対応ができるように多彩なメニューを用意していますが、2液式のタイプの物は使いません。
なぜなら、工程が複雑だったり費用が割高になる割に効果が少なかったり、効果が長持ちしない場合が多いからです。
2回目に使うのは液体なので、この画像の様に手で直接毛先に馴染ませます。
これは非常に浸透が早いので、超音波スチームミストを使う必要がありません。
ただし全てが優れているという訳ではなく、仕上がりは良いのですが持続力は限定的という短所もあります。
そしてこれが、全ての作業が終わって髪を乾かした様子です
艶を出すためのブローを一切していないのですが、随分と髪に艶が出ているのがお分かりいただけると思います。
以前は、毛先が乾燥してパサついていましたが、それもかなり改善されました。
これは髪がきれいになって、うれしそうな顔をしているモデルさんの画像です(笑)
このような笑顔のために、私たち理美容師は頑張れるのです!!
ところで皆さん。
とても大切な話があります!!
※ただし皆様、ここからが大切です!!
この様に、ヘア・トリートメントは、髪の状態が良くなったように見えますが、実は良くなったように見えるだけです。
どんなに高価な商品を使って丁寧に処置をしても、傷んだ髪は絶対に元に戻りません。
使うものによって効果はそれなりにありますが、その効果はそれほど長く継続しません。
髪は爪と同じで、生えてきた時点で細胞の活動や成長をしていません。
割れてしまったり傷ついた爪は、絶対に修復しませんよね?
それと同じです。
このような商品を使う時には、あくまでも髪の傷みに対する予防程度と考えてください。
一番大切なことは、
普段から、髪を痛ませることがないようする事。
そして、ヘアスタイリストの助言に耳を傾ける事です。
これでも髪の傷みが解決しない場合は、
Caratのヘアコーティングを見てください!!