シェービング(お顔そり)は、理容室が最も得意とするサービスの一つです。
Caratは「お顔そりをやってくれるから」という理由で、来店してくださるお客様も多いです。
「ずっと美容室に行ってたけど、久しぶりに理容室に来た」と言って初来店されたお客様の中には、気持ち良さを再認識して再来店する人も多いです。
ここでは、私たちが皆様に提供しているサービスの内容を詳しく解説したいと思います。
まず最初に、Caratで必ず使う機械を紹介します。
この画像に写っているのはエステサロンで使われている機械なのですが、Caratはこれを4台保有しています。
この機械は「
株式会社ピジョン」というメーカーが製造販売している「ミスティ02」です。
「ミスティo2」は超微粒子のミスト(蒸気)を発生させるのですが、肌を保湿したり肌トラブルの予防をしてくれます。
上質なサービスを提供をするのに欠かせない機械なので、Caratでは全てのお客様に使っています。
私たちは、機械の形が数十年前に流行ったテレビのキャラクターの「
ロボコン」に似ているので、スタッフはロボコンと呼んでいます(笑)
そしてこちらは、やわらかいフォーム(泡)を発生させる機械です。
この機械の名前は「ラザーミキサー」といいます。
Caratでは、「顔剃り用の石鹸」を使いません。
このラザーミキサーで作られたフォームを使います。
なぜなら、このフォームは石鹸の泡より肌に優しいからです。
このフォームは弱酸性で刺激が少ないので、「肌のツッパリ感」を予防することができます。
何よりもラザーミキサーを使う最大の理由は、清潔であるということです。
それでは、シェービングの技術を解説します。
それでは、サービスを開始します。
まず、襟足の産毛を剃ります。
この技術を理容師は「ネックシェービング」とか「襟剃り」といいます。
結婚式や成人式、法事などで和装着物を着用する時やパーティーに出席する時に背中が大きく露出するドレスを着用する時は、襟足の産毛が目立ちます。
女性の場合はスキンケアに十分な配慮をしていても、産毛が目立つと「毛深い」という印象になってしまいます。
Caratでは女性のお客様の場合は、必ず女性スタッフが担当します。
だから安心して肩や背中もオーダーしてください。
男性の場合はヘアスタイルに合わせて襟足の産毛を剃ります。
女性の場合は、上の図の様に逆富士(富士山を逆さにしたような形)になるように行います。
なぜなら女性の場合は、このような形にするのが最も美しく見えるからです。
これは伝統的な仕上げ方なので、どこの理容店でも女性のうなじは逆富士の形に仕上げます。
ただし、産毛の生え方は人それぞれです。
きれいな逆富士に仕上がらない場合もありますので御了承ください。
うなじが終わると次は額です。
額は肌が張っているので産毛が目立ちにくいのですが、実はしっかりと生えています。
顔を剃ると化粧をする時にファンデーションが乗りやすくなる上に、汗をかいた時にファンデーションが浮いてしまう事が少なくなります。
なぜなら額は産毛が多いだけではなく、非常に汗をかきやすい場所だからです。
きれいに顔を剃ることによって、化粧のりが良くなるのです。
額を剃る時には、眉毛の形も整えます。
Caratでは特別な要望がない限り、眉毛は自然な形になるように仕上げています。
ここで眉毛をお手入れする時の注意点があります。
それは、決して眉毛の上の部分をそり過ぎない事です。
眉毛のお手入れをする時は、眉毛の下の方(まぶた側)を剃る事が基本です。
自宅で眉毛のケアをする時は参考にして下さいね。
額が終わったら、次は顔です。
男性の場合はどうしても髭を剃る事をイメージしてしまいますが、髭だけでなく産毛も綺麗に剃ることが大切です。
上の画像の様に顔や額に剃刀を使う時は、必ず温かいミストを当てながら行います。
ミストを使うことによって男性の髭が柔らかくなり、髭が剃りやすくなります。
またミストに含まれる水分によって、細かい産毛もシェービングに適した状態になります。
口の周りや耳の下、そして頬のあたりは最も産毛が目立つ場所です。
剃刀は羽毛が肌に触れるような感触になる様に使用しますが、この技術をフェザータッチといいます。
まず最初に、右のこめかみから頬にかけて剃刀を優しく肌に当てていきます。
頬の次は顎、その次は首という順番で産毛を残さないように丁寧に剃ります。
そして左側も同様に行います。
顔剃りをすると、ほとんどのお客様が気持ち良さそうに眠ってしまいます。
一通りの作業が終わったら、今度は細かい部分の産毛を剃ります。
この段階になるとミストを10分以上使っているので、産毛が随分と目立つようになっています。
このような状態になると、さらに繊細な技術を提供することができます。
上の図は、鼻の産毛を剃っているところです。
耳も産毛が目立つポイントです。
耳の周りから耳たぶにかけて丁寧に作業します。
耳は神経が集まっているので、非常に繊細な技術が必要です。
ちなみに理容師の国家試験では、顔剃りは実地試験の項目に入っていますが、耳や鼻の産毛を剃ることはありません。
耳や鼻を剃る技術は特殊な技術という事なのです。
シェービングが終わりました。
今度はフォーム(泡)の拭き取りをします。
ここまでの解説を見ていると、私たちが肌に対して十分な配慮をしているの理解していただけたと思います。
しかし顔を剃るという事は肌に刃物を使用する技術なので、拭き取りも肌に負担をかけないように注意を払う必要があります。
ふき取りの作業は、可能な限り力を入れずに優しく行います。
この時に使用するのは、繊維が柔らかい特殊なスチームタオルです。
特に肌が敏感な女性の場合は、エステ用の特殊なコットンタオルを使う場合もあります。
そして拭き取りが終わったら、次は耳そうじをします。
さらに男性の場合は鼻毛の処理もします。
なぜなら首から上の部分は、徹底的に綺麗に仕上げたいからです。
全ての作業が終わると、仕上げにスキンローションやスキンミルクを使います。
基本的にスキンローションやスキンミルクは、お客様にお好みに合わせて使います。
しかし状況によっては、私たちが選択したものを使うこともあります。
その時は、主に肌の健康状態を見て判断します。
また肌が弱い方には、敏感肌に適切なものを使います。
ちなみに、Caratで使用するスキンケア用品は全て無香料の化粧品です。
なぜなら香りの好みは人それぞれだからです。
どんなに良い香りの商品を使っても、お客様によっては不快な思いする場合があるからです。
以上でCaratのシェービングは終わりです。
ところで、これも大切な事です。
上の画像は、一般的な床屋さん顔そりをする時に使われる道具です。
これはシェービングカップとブラシといって、石鹸を泡立てたり泡を顔に塗付する時に使います。
Caratでもラザーミキサーではなく、これらの道具を使う場合があります。
どういう時に使うかというと、女性や肌が弱い方にサービスを提供する時です。
なぜなら女性や敏感肌の方の場合は、肌に合わせたフォーム(泡)を特別に配合する必要があるからです。
私たちがこれらの器具を使う時は、必ず一客毎に丁寧に洗浄して完全に乾燥させます。
これらの器具を一日中洗わずに使っている理容室を見かけますが、それは決して衛生的ではありません。
そしてレザー(剃刀は)は・・・
レザー(剃刀)は、上の画像の様な「替刃式のレザー」を使用します。
「替刃式のレザー」は、刃先の部分を交換することができます。
昔は刃の部分を交換できないものが主流でしたが、こちらの方が衛生的だからです。
またヒゲが濃い男性の深剃りをする時は、4枚刃の安全カミソリを使います。
もちろんこれも替刃式です。
ちなみに男性の深剃りについてですが、Caratでは必要以上に深く髭を剃ることはしません。
これは過度の深剃りを行うことによる「肌トラブル」を防ぐためです。
Caratのシェービングは「ひげそり」ではなく「顔剃り」と定義しています。
ヒゲを剃る事は、自宅で自分でやる事ができます。
しかし「顔そり」はヒゲだけでなく産毛を綺麗に剃ることなので、自分で行うことが難しいです。
私たちが提供したいのは、「ひげそり」ではなく「顔そり」です。
理容師が行うシェービング(顔そり)は、高等な技術が必要とされる特別なサービスです。
Caratは、細やかなシゴトにこだわった理容室でありたいと思います。
女性の方は、この後にエステがついてます。詳しくは、
Caratのエステを見てください。